靴下を履く時に腰がつらい60代女性へ股関節を使いやすくする身体の動かし方
朝、靴下を履こうとして足を持ち上げると腰がつらい。前かがみになるのを避けようとしても、今度は脚が上がりにくい。毎日の着替えでこうした不便を感じると、「腰をもっと鍛えた方がいいのかな」と考える方もいると思います。
靴下を履く時の腰のつらさには、前屈だけでなく、股関節を曲げる・脚を開く・骨盤を動かすといった複数の動きが関係します。腰だけを柔らかくしたり鍛えたりするより、股関節を使いやすくし、骨盤まわりを無理なく動かす方が日常動作につながりやすい場合があります。
靴下を履く動作を分けると身体の使い方が見えてきます
靴下を履く時は、思っている以上にいくつもの動作を組み合わせています。
椅子に座る。
片脚を持ち上げる。
股関節を曲げる。
膝を身体へ近づける。
足先へ手を伸ばす。
床に立ったまま履く方なら、これに片脚で身体を支える動きも加わります。
腰がつらいと、足先へ手を近づけるために背中と腰だけを大きく丸めてしまうことがあります。
反対に、腰を曲げないよう意識しすぎると、上半身を固めたまま脚を無理に持ち上げることもあります。
どちらも腰へ負担が集まりやすい使い方です。
股関節が曲がりにくいと腰が代わりに動きます
靴下を履く時に特に確認したいのが、脚の付け根にある股関節です。
足を身体へ近づけるには、股関節がしっかり曲がる必要があります。
ところが、お尻や太ももの後ろが硬い、座る時間が長い、普段あまり脚を大きく動かさないといった生活が続くと、股関節の動きが小さくなることがあります。
すると足へ手を届かせるため、腰をいつも以上に丸めなければならなくなります。
「腰が硬いから靴下が履きにくい」と思っていても、実際には股関節の動きが足りず、腰がその分を補っている場合もあるのです。
脚を持ち上げるだけでなく外へ開く動きも使います
靴下を履く方法によっては、片足を反対側の膝の上に乗せる方もいます。
この姿勢では、股関節を曲げるだけでなく外側へ開く動きも必要です。
左右で比べてみると、片方だけ膝が上がる、反対側は足を乗せにくいという差があるかもしれません。
その状態で無理に足を引き寄せると、骨盤が大きく傾いたり、腰をひねったりして補うことがあります。
靴下を履く時だけ腰が痛い方では、「腰を曲げる動作」だけを見るのではなく、左右の股関節がどの程度動いているかも確認したいところです。
60代から腰を鍛えるなら「腰だけを強くする」と考えない
腰が気になると、腹筋や背筋を頑張って鍛えたくなるかもしれません。
しかし、靴下を履く動作を楽にしたいのであれば、腰だけを強く固めるより、身体を支えながら股関節を動かせることが重要になります。
お腹、背中、お尻、股関節まわりの筋肉は、立つ、座る、かがむといった動きの中で協力しています。
腰を鍛えることを「腰の筋肉だけを強くすること」と考えると、かえって身体が動きにくくなることもあります。
60代からは、強い運動を何回できるかより、日常で必要な動きを無理なく続けられる身体を目指してみましょう。
靴下は立ったまま履かなくても構いません
片脚立ちで靴下を履いている方は、一度椅子を使ってみてください。
椅子に浅く腰掛け、両足を床につけます。片脚を少し身体へ近づけ、無理なく手が届く位置を探します。
足を上げるのが難しければ、膝を外側へ少し開きながら、かかとだけを反対側の足へ近づけても構いません。
この時、腰だけを大きく丸めて足へ近づかないようにします。
足を自分へ近づけることと、自分の身体を股関節から少し前へ倒すこと。この2つを組み合わせると、腰だけで距離を縮めにくくなります。
「以前と同じ履き方」にこだわらず、今の身体に合う方法へ変えることも立派な対策です。
腰回しは大きく回すより骨盤の方向を確かめます
腰まわしストレッチをしたい方は、大きく円を描くことから始めなくても大丈夫です。
今回は、椅子に座った状態で行います。
足裏を床につけ、左右のお尻へ均等に体重を乗せます。
そのまま骨盤を少し前へ傾け、次に右、後ろ、左へと小さく体重を移してみてください。
4方向へ動かせたら、それをゆっくりつないで小さな円にします。
右回りを3周、左回りを3周程度から始めます。
腰だけをグルグルひねるのではなく、左右のお尻へ体重が移っているかを感じてみてください。
鋭い痛みが出る方向は避けます。
腰回しの後は片脚を持ち上げて違いを確認します
ストレッチを行った後、そのまま終わらせず日常動作につなげてみましょう。
椅子に座った状態で、片方の膝を少しだけ持ち上げます。
大きく上げる必要はありません。
腰が後ろへ倒れすぎないか、片側のお尻が浮かないかを確認しながら左右3〜5回行います。
これは腹筋運動の回数を増やすためではなく、骨盤を安定させたまま股関節を動かす練習です。
腰回しで動かした後に脚を動かすことで、「柔らかくする」と「支える」を一緒に考えられます。
朝の着替え前は身体を急に深く曲げない
朝は身体が動きにくいと感じる方もいます。
起きてすぐ靴下を履こうとして深く前かがみになると、腰や股関節に急に負担がかかる場合があります。
先に椅子へ座り、足首を数回動かします。
次に膝を交互に軽く持ち上げます。最後に骨盤を小さく前後へ動かしてから靴下を履いてみてください。
特別な運動を長く行う必要はありません。
朝の身体に「これから動く時間ですよ」と知らせる程度の準備で十分です。
家事や買い物の後に履きにくいなら疲れ方も見てみましょう
朝より夕方の方が靴下を脱ぎ履きしにくい方もいます。
長時間立っていた。
買い物で歩いた。
掃除や片づけで前かがみが続いた。
こうした日の後では、腰だけでなく股関節やお尻にも疲れがたまっています。
熊本市南区で買い物や家事、車での移動が日常に多い方は、腰がつらくなった時間だけでなく、その前にどんな姿勢を続けていたかも振り返ってみてください。
着替えの時の痛みが、その日の身体の疲れ方を教えてくれることもあります。
腰回しをしない方がよい場合もあります
「腰を鍛えたいから」と、痛みを我慢して動かす必要はありません。
足に強いしびれがある、力が入りにくい、歩きにくい、安静にしていても腰が強く痛む場合は、ストレッチを続ける前に医療機関での確認も考えてください。
転倒後から痛みが強い場合や、排尿・排便に異常がある場合も同様です。
また、腰回しで毎回同じ方向に鋭い痛みが出る時は、大きく動かすのを控えましょう。
くまなん院では靴下を履く動作まで確認します
整骨院元くまなん院では、前かがみで腰がつらい方に対して、股関節の曲がり方、骨盤の動き、座った姿勢での身体の支え方を確認します。施術だけでなく、靴下を履くなど毎日繰り返す動作に合わせ、無理なく取り入れられる身体の動かし方もお伝えしています。
腰を鍛えることと、腰に頑張らせすぎないこと。その両方を考えていきます。
明日の靴下は「腰を曲げる」より「足を近づける」
靴下を履く時に腰がつらいと、朝の着替えから憂うつになることがあります。
そんな時は、以前のように深く前かがみになろうとしなくても構いません。
椅子へ座り、股関節を軽く動かす。骨盤を小さく回す。そこから脚を自分へ近づけて靴下を履く。
腰を強くするというのは、痛みに耐えて鍛えることではありません。
毎日使う股関節や骨盤を動かし、必要な時にはお腹やお尻で身体を支えられるようにしていくことも、腰を守りながら動くための身体づくりです。
明日の朝は、足先へ身体を無理に近づけるのではなく、足の方を少し自分へ近づけるところから試してみてください。





















